建築と茶道とデザイン。そして大和魂’s blog

愛知県西三河・安城市在住の建築家であり茶人・野田敏男の日記。

日常の吟味。

僕がモノを選ぶ際に
気をつけていること。

 

それは、
既成の価値観に対して
寄り掛からないこと。

 

誰が作ったとか、
誰がどう評しているのか、とか。

 

一時期はそれに熱心だった頃もあるけど、
気付いてみれば、実はソレは
モノに付随している肩書きを学んでるだけだって気付いた。

 

「うつくしい」って
もっと別のとこにあるんじゃないか?って。

 

最近の僕の好みであれば
使い勝手とか、手触りがいいとか、
使ってるときの美しさとか。

 

いわゆる「用の美」の考えに近いんだろう。

 

もちろん作家モノを否定しているワケじゃない。
大好きな作家さんもたくさんいるし、
昔から多くの人がイイと言っている
ヴィンテージデザインのモノも好き。

 

日本人好みってのもあると思う。
欧米の人達が気付いていないものでも
日本人の自分には美しいと思えるものがある。

 

面白いのは
権力者や上流階級的な方達が好むものは
姿形が世界各国で実に千差万別に富んでいる。

 

だけど僕が好むものは
その姿形が文化を越えて似ている。

 

機能や用途に素直に忠実になれば
必然的に素材・姿形は似てくるんだろう。

 

そして、その何でも無い美しさに気付くのは
僕ら使い手側の「精神的な成熟」が必要。

 

その為には毎日手にする日常品の選択を
決しておろそかにしない。

 

自分の責任でキチンと選択していく。
そんなコトが大切だと思う。

 

身近で言うなら僕の妻は
結婚した当初からそういう事に妥協が無い。
値段に関係無く徹底的に日常品を吟味する。
尊敬に値する。

 


人は皆、好みが違う。
だけどバラバラだからこそ健全だと思う。

 

その、バラバラなんだけど
並べてみると何故か調和が取れている。

 

そんな世界が好きなんだ。

 

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                                                                          -柳宗理のミルクパン-

 

 

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     □□□ 住宅・店舗・設計・企画・新築・リフォーム・リノベーション
     ■■■ 愛知県 西三河 安城市の建築デザインオフィス
     ■■■ Architect Design Office YAMATO  代表・野田 敏男

 

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いい家って。

いい家。って何。

 

解釈の仕方はゴマンとある。


建築設計を行うものはデザイナーだと思う。
何デザイナー? 

 

空間デザイナー

 

空間の心地良さは五感で感じるもの。
目に見えない「空気感」がもたらすモノは大きい。
自然の働きを活かしながら、
いい空気感を創る設計手法。

 

機械に頼り切るコトはしたくない。
でも夏は涼しく冬は暖かくありたい。

 

自然の風や緑は当然大事。
時代錯誤にならない程度に人工的なモノも上手に取り入れたい。

 

ローテクからハイテクまで。
良い空気感を創り出す為に出来ること。

 

そういう使命感・責任感を持って
設計に取り組むってコト。

 

これ、大事。

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仕事の流儀。

○用件は溜め込まない。

○案件に対して迅速でダイレクトなレスポンス。

○個人的な想いは入れない。

○明快な回答を出す。

○回答に余計な背景は入れない。

○図面に説明文は不要。
 図面から直観できることが全て。

○禅問答をしない(抽象的な質疑応答をしない)。

○その後の日程・工程に悪影響が出る事柄は全力で避ける。

○荷物は最小限。

○時間には遅れない。

○挨拶は気持ち良く。

○自由な時間は細切れにしない。大きくまとめる。

○人間関係は仲良く。いつも仲間に助けられている。

○何をやるか、よりも「何をやめるか」。

○決断は他人に委ねず自分で決める。

○想わない。具体的に「言葉」として表現する。

○メールよりも電話を。

○準備してからでは遅い。まずは動く。

○嫌な想いは、寝て忘れる。

○初めての誘いはゼッタイ断らない。まずは行く。

○完璧主義にならない。

○終わった仕事はキッパリ忘れる。

○人脈は数より質。

○絶対的な自信を「1つ」持つ。

○迷ったら捨てる。

○いつもドキドキする。

 


今、思った、俺の仕事の流儀。
その1。 

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ぬくもり。

人を愛すれば当然、
束縛や嫉妬や、やっかみがあるわけだし、
「愛してる」と言った時点から
哀しみと痛みはついてくる。

 

その苦しみから逃げずに
愛し貫き通したとき
たとえ それが 終わったとしても
最後に、温もりみたいなものが残る。

 

その温もりこそが
人間の財産だと思うんだよ。f:id:gibson1040:20170914235721j:plain

 

 

 

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余裕と余白。

我が家は共働き。
家事も育児も臨機応変に、
手が空いた方がやれば良いと思う。


ギクシャクする時もある。
時には3歳の息子に潤滑油になってもらう(笑)

 

そうやって暮らしていると
家事も育児も特別なコトでは無くなってくる。

 

お互いに得てもあれば不得手もある。
それぞれに人間関係がある。
それぞれに哲学がある。

 

互いが補いあって生きているってコト。

 

「いい加減」で良い時もある。
「いい加減」は『良い加減』。

 

家事をやると良い点は、
これまたデザイナーとしての僕の視点だけど、
住宅の動線・機能性がハッキリと見えてくる。

送り手・創り手ではなく
「使い手」としての立場でモノが見えてくる。

 

今の世の中は
「創り手」がちょっと偉そうにしてる。
こういう世の中、ダイキライ。

 

そして細かなディティールにも目がいくようになる。
柳宗理のミルクパンとか、1人で感動したり(笑)

 

最近、家族を少し優先するようになった。
夕方に、息子と歩いて近くの公園まで散歩するようになる。

今までは車で移動した道程が
歩いて行くことによって、細かい風景までじっくり見るようになる。

急がず・焦らず・じっくり何かに取り組めば
良いディティールに気付くようになる。

 

現場があると言えども、基本的には設計士なので
頭を使うことが多い。オフィスでの作業も然り。

家事をやると必然的に体を動かす。
息子との散歩なんて、走ったり抱っこしたり(笑)

今までは精神だけが疲労していわゆる「病んでる」状態だったけど
今は肉体的にも疲労しているので、ストレスのバランスが良い。
これって実は凄く大事なこと。

寝る、だけで精神的なストレスって意外に減るもの。
体力的にも疲れればグッスリ眠れるからね。

 


便利さに頼り過ぎている時代だ。
それらに頼り過ぎて
その影響が、自分の生活や行動に何処まで及ぼすか、
という考え無しに生きてると、とても危険だ。

 

一見、無駄で煩わしいと思える家事や育児も
自分の生活を自分で責任取る、
という意味ではとても大切だし、
無駄は無駄で意味がある。

 

無駄=余白=余裕、と言いたいくらいだ。

 

最近の僕の住宅デザインは
できるだけ大きな面積の「ただの土壁」という余白を創る。
あえて何のアクセントも入れない。

 

その余白こそが、生活に余裕を与える。
無言のメッセージなんだ。

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シンプルって。

あらゆるジャンルで
あらゆる形で、モノが過多な時代。

 

「シンプル」という言葉を想い、
心焦がれた人も少なくないはず。

 

でも
「シンプル」って考えてみると
実はこれがムズカシイ。

 

僕は建築やデザインで考えたい。

 

シンプルといっても
スタイルは人それぞれ。

 

誤魔化すワケでは無いけど
「シンプル」って問いには
明快な答えは無いのかもしれない。

 

ただ、その答えを見つけようとして
誰もが日常を見つめ直し
「自分らしさ」
「身の丈にあった暮らし」
「本当に必要なものって」
と自問自答するはず。

 

実はその姿勢こそが大切なんじゃないか。


デザインって「奇を衒teraう」ことじゃない。

 

Designデザインの語源の説は多々あれど
僕が支持するのは『de・sign』。

直訳すると「署名が無い」。


わかりやすくいうと
誰が作ったのかわからないくらい
ごく当たり前のカタチ。
それを探し追い求めるのが「design」。
本来辿り着くべくして辿り着いたカタチ。

 

考えようによってはデザインって
何かを削ぎ落としたり、整理すること。

 

本来の意味のデザインを追求することが
実は「シンプル」の形が具体的に見えることなのかもね。

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日本の美しいモノ。

日本の美しいモノを大切にしたい。

 

そう言ったら、きっと誰もが
「そうだよね」と言ってくれる。

 

しかし。
その片方では
実際に多くの日本の美しいモノが失われつつある。

 

建築の世界でいえば、たとえば和室。

和室というものが無くなっても
「和の精神があればいいよね」
なーんて言葉もある。

 

しかし、それは詭弁だ。

 

そういう風に都合よく割り切ってしまうと
手の平から零れ落ちていってしまうものが
実は数多くあるのではないだろうか。

 

細やかな木の造作。
畳、障子、襖、土壁。
床の間。和の室礼品。

それらを生み出し維持してきた職人の技。
職人そのもの。

モノや素材を生み出す仕組み。
その背景となる自然環境。

和室ならではの、
行事、行儀作法、室礼、茶道などの文化。

そして空間の質、空気感、光、
音、香り、手ざわり。
そして目には見えないけど
確かに存在する多くのもの。

 

そういった多くのモノが
「面倒くさい」「古くさい」「合理的じゃない」
などと言われ、捨て去られてきた。

 

時代の移り変わりによって
人の考えや生活スタイルは変わる。
それは当然のこと。

中には
引き継ぎたくない因習、
厄介な不自由さもあっただろう。

 
しかし。
その過程で、いつの間にか、
失いたくないモノ・失ってはいけないモノまで
急激に姿を消してしまったものもあるのではないか。

 

丁寧に五感を向ければ、
その中には、
これからの日本に残っていて欲しいもの。

必ず残すべきもの、
そしてこれからの「モノヅクリ」に無くてはならないモノ。

 

言ってみれば僕らの生き方に
「方向性」を与えてくれるもの。
それがあるのではないか。

 


「本当に大事なものは残る」
というのは嘘だ。

それが本当なら
こんな世の中にはなっていない。

大事なモノを残そうとする動き。
それをしなければ大事なモノは残らない。

 


目に見えるだけの
物質的な欲求だけを追い求めるのは、
もうやめよう。

 


今こそ、僕らの精神の
佇まいを正す時が来たようだ。

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