建築と茶道とデザイン。そして大和魂’s blog

愛知県西三河・安城市在住の建築家であり茶人・野田敏男の日記。

日本の美しいモノ。

日本の美しいモノを大切にしたい。

 

そう言ったら、きっと誰もが
「そうだよね」と言ってくれる。

 

しかし。
その片方では
実際に多くの日本の美しいモノが失われつつある。

 

建築の世界でいえば、たとえば和室。

和室というものが無くなっても
「和の精神があればいいよね」
なーんて言葉もある。

 

しかし、それは詭弁だ。

 

そういう風に都合よく割り切ってしまうと
手の平から零れ落ちていってしまうものが
実は数多くあるのではないだろうか。

 

細やかな木の造作。
畳、障子、襖、土壁。
床の間。和の室礼品。

それらを生み出し維持してきた職人の技。
職人そのもの。

モノや素材を生み出す仕組み。
その背景となる自然環境。

和室ならではの、
行事、行儀作法、室礼、茶道などの文化。

そして空間の質、空気感、光、
音、香り、手ざわり。
そして目には見えないけど
確かに存在する多くのもの。

 

そういった多くのモノが
「面倒くさい」「古くさい」「合理的じゃない」
などと言われ、捨て去られてきた。

 

時代の移り変わりによって
人の考えや生活スタイルは変わる。
それは当然のこと。

中には
引き継ぎたくない因習、
厄介な不自由さもあっただろう。

 
しかし。
その過程で、いつの間にか、
失いたくないモノ・失ってはいけないモノまで
急激に姿を消してしまったものもあるのではないか。

 

丁寧に五感を向ければ、
その中には、
これからの日本に残っていて欲しいもの。

必ず残すべきもの、
そしてこれからの「モノヅクリ」に無くてはならないモノ。

 

言ってみれば僕らの生き方に
「方向性」を与えてくれるもの。
それがあるのではないか。

 


「本当に大事なものは残る」
というのは嘘だ。

それが本当なら
こんな世の中にはなっていない。

大事なモノを残そうとする動き。
それをしなければ大事なモノは残らない。

 


目に見えるだけの
物質的な欲求だけを追い求めるのは、
もうやめよう。

 


今こそ、僕らの精神の
佇まいを正す時が来たようだ。

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