荘子 soushi。
荘子soushiという銘の菓子がある。
荘子とは、中国は宋の時代の思想家。
荘子といえば胡蝶(蝶の異称)。
【胡蝶の夢】というお話がある。
荘子は自分が蝶になって自由に舞っている夢を見ていた。
ふと目覚めたとき、荘子は思った。
今の自分の体は紛れも無く人間の姿だ。
さっきまでは蝶である自分に少しの疑いも無かったのに。
むしろ疑いという概念すら無いほど舞に夢中であった。
荘子は考えた。
自分は蝶である夢を見たが果たして本当にそうか。
本当は蝶である自分が本当で
今は人間になっている夢を見ているのではないか。
どちらが夢で、どちらが現実か。
それは本当に区別がつくだろうか。
夢の中の蝶は、
目覚めるまでに自分が蝶以外のものだなんて
露とも思う余地すらなかったように、
人の人生も一夜の夢。
それに気付かずに人は生きているのかも知れない。
と、いうお話。
そこに明確な答えは存在しない。
人生とは本当に、誰かの見ている夢かもしれない。
もし、そうだとしたら、
精々佳い夢を見ることにしましょう。
なぜなら。
いつか目覚めたときに
『あれは佳い夢だった』と
楽しく想いおこせるように。
・・・なんてのも、ロマンチックじゃない??
そういう銘の御菓子を頂きながら、
そんなお話をし、夢に想いを馳せる。
「だから蝶が飛んでるんですね」とか。
そんな「間」を楽しめる茶の湯の空間が
僕は大好きです。
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